『劇と暮らし』

『劇と暮らし』

私がオペラの仕事を始めた学生時代に、東京室内歌劇場で知り合って以来の盟友、宋 元燮さんが昨年設立した、映像・舞台制作プロデュース会社“conSept”が、興味深い企画を立ち上げているのでご紹介します。三井不動産とのコラボレーションによる、社会人向けの演劇ワークショップという面白いアイディアです。

『劇と暮らし』presents 〜五感を磨いて仕事もプライベートも生き生きと!!- Peatix

【ワークショップ開催のご案内】
4月にひっそりと実施していた「演者以外」の方に向けての演劇メソッドを活用したワークショップをオープン開催することになります。
「演者以外」の方というとややこしいので言い直しますと、一般の社会人向け(もっと平たくいうとサラリーマン向け)ということになります。
しかも場所は日本橋・銀座界隈。

なぜこんな場所で、サラリーマン向けの演劇ワークショップを?と思われる方も多いかも知れません。
よく言われますよね、日本の劇場は女性の観劇率が高くて、年配の観劇率も高い。
つまりその逆は低い、と。働き盛りのサラリーマン(は男性だけではありませんが)、なかなかそんな暇ないよと仰います。でも飲み会には行くし、映画も観に行く。旅行だってする。もしかしたらコンサートに行く人もいる。
でも演劇やミュージカルは観ない。そういう人たちは演劇やミュージカルにどんなイメージ持ってるんだろう?
それを調べるのも一苦労です。

なので単純に考えてみました。ニューヨークの中心であるブロードウェイって近くには経済的な拠点もたくさんあるし、バーもあるし、美術館もあるし、そして劇場たくさんある。
東京の中心地である丸の内や霞が関には経済的拠点もあるし、バーもあるし、美術館もあるけど、劇場はほとんどない(近くに帝国劇場と日生劇場はありますけど、ブロードウェイには大小250もある)。
ないなら、作るか、作れないなら作れないなりにその界隈で何かアクションを起こしてみよう。
そう思ってしまいました。

そして、その界隈にいる方々と舞台公演との接点をどうやったら見出せるだろうか?
いきなり「面白いから見ましょう!」と言ったところでなかなか難しいです。値段も高いし。
そこで思いつきました。まずは演劇的な要素を使って実生活に役立つ情報をご提供できないかなと。

そんな意図から、全く演技することのないワークショップをやってみようと考えました。
演劇における演劇的な発想や考え方だけを使って、自分の五感と向き合う時間を提供する、それが今回のワークショップです。

■日程  7月12日(水)
■時間  19:00~21:00(18:30より受付開始)
■場所  harappa日本橋
■参加費 1000円
■定員  15名
■持ち物 動きやすい服装(スーツでも上着を脱いていただく程度で大丈夫ですが、スカートやヒールの方は着替えをご用意ください)

■講師  丸尾 聡(まるお さとし)作家・演出家・俳優。表現教育指導者。代表作に『INAMURA走れ!』(優秀新人戯曲集1996ブロンズ新社)『飯縄おろし』『離宮のタルト』『死刑執行人』(以上、演劇専門誌テアトロ掲載)、シナリオ『残置物処理班』ABU(アジア太平洋放送連合)ラジオドラマ部門最優秀賞、脚色『バッテリー』『精霊の守り人』『オリガ・モリソヴナの反語法』など。

神奈川かもめ短編演劇祭実行委員長。川崎演劇協会幹事。日本劇作家協会事業委員。
全国で、シナリオ・戯曲の講座、俳優向け講座の講師を務める。

会場となるharappa日本橋は三井不動産グループ様からご提供いただいているスペースで、本当に原っぱをイメージしたような緑の多い素敵な場所です。
舞台公演に興味がなくても何かしら気付きと発見のある時間になると思います!

最後の最後でのご紹介になりましたが、このプロジェクトは『劇と暮らし』という名の元で今後もいろんな形で活動を広げていこうと考えています。