山野辺暁彦さんの工房にて
先日、八王子にお住まいのチェンバロ/クラヴィコード製作家の山野辺暁彦さん宅へお邪魔してきました。
こんな感じで、一軒家のリビングに所狭しと楽器が並んでいます。
山野辺さんは、主に中・高校生及び音大の学生に、古い鍵盤楽器を身近なものにというポリシーで、以前より自作のクラヴィコードを貸し出す活動を続けてこられました。私も留学中の一時帰国の際などにお世話になっていましたが、最近は日本では決して多くない、イタリアンチェンバロも作られています。
こちらは、ソフトケースで一人で運べる、小型のヴァージナルというタイプの楽器です。先々のプロジェクトに登場するかもしれません。
こちらは、オルガンの仕組みを分かりやすく子供に説明するために作ったというモデルで、実際に演奏可能です。ゴムボート用空気入れと、ビーチボール、そして一本一本別の音程に合わせたリコーダー(!)という、身近な材料で出来ています(写真に写っているのが山野辺さんです)。
他にも、日本ではなかなか機会のないフレンチ・バロックのオーケストラ作品を踊り付きで演奏する会や、ラテン語やフランス語の抑揚とイネガル奏法の関係についての勉強会を開かれてらっしゃいます。音大のカリキュラムからは漏れがちな、でも不可欠な要素を、こういう在野の方が啓蒙して下さるのは大変有り難いことです。
専門家以外の方(特に青少年・学生)にも広く門戸を開いてらっしゃいますので、一度遊びにおいでになっては如何でしょうか?