《イェヌーファ》
新国立劇場は、12日の《ファルスタッフ》千穐楽で、年内のオペラ公演を終了致しました。年明けは、まず1月にモーツァルトの《魔笛》、そして今年の目玉、ヤナーチェク作曲《イェヌーファ》がやってきます。私はプロンプターとして参加します。
【あらすじ】
主人公イェヌーファが婚前交渉によって身ごもってしまった子供の父親シュテファンはハンサムだけど遊び人の呑んだくれ。シュテファンの異母弟ラツァは横恋慕の挙句、嫉妬から彼女の頬をナイフで傷ものにしてしまう。(一幕)
やがて継母に匿われてイェヌーファはこっそり子供を産み落とすが、訪ねてきたシュテファンは、村長の娘に鞍替えするから金で解決させてくれと言い残し、逃げる。継母は絶望して、娘の寝ている隙に子供を冬の川に投げ捨て、目覚めた彼女に、「熱でお前がうなされている間に子供は死んだ」と伝える。(二幕)
未だに一途なラツァと一緒になる事を決めたイェヌーファだが、婚礼の日に、子供が川から発見され、それが自分の子供だと認めた彼女は村人から殺人の疑いをかけられる。継母は娘の幸せのために自分がやったと自白し、裁きを受ける。シュテファンと村長の娘の婚約は立ち消えになるが、ラツァは全てを許し、残されたイェヌーファと新たな未来を誓い合う。(三幕)
チェコの作曲家というと、スメタナやドヴォルジャークの知名度が圧倒的ですが、オペラ作曲家として、真に国際的な名声を得ているのは実はこのヤナーチェクです。「日本ヤナーチェク友の会」による様々なドキュメントや対訳もありますので、鑑賞の手引きに如何でしょうか。