カンターテ・ドミノ2017、そしてBWV80

カンターテ・ドミノ2017、そしてBWV80

今年も、甲府でバッハのカンタータを指揮します。

今年は、カンタータに加え、5月に行われた国際音楽コンクール〈山梨〉で第2位受賞された池田梨枝子さんによるソロもお聴きいただけます。山梨近辺にお住まいの方、是非足をお運び下さい。

ところで、この教会カンタータというジャンル、バッハはおよそ200曲が現存しており、バッハ・コレギウム・ジャパンなどが全曲演奏・録音しているわけですが、元々クリスチャンでもなく、指揮科だった私にとって最初から馴染みのあるものではありませんでした。

東京藝大にはバッハカンタータクラブ(通称バッハカン)という老舗のサークルがあり、楽器こそピリオド楽器には持ち替えないものの、長らく小林道夫さんの指導でカンタータを演奏し続けてきました。

大学3年の時、当時の交際相手に引っ張られてしぶしぶ体験入部した時に、初めて歌った(専攻がカンタータで使う楽器以外の部員は全員コーラスを歌う)のが、折しもちょうどこの時期演奏される、BWV80でした。

もうこの、冒頭曲のカノンのあまりの格好良さに一発でノックアウトされたのが終わりの始まり。それ以来BCJのリハーサルに通い出し、気が付けばチェンバロを弾くようになっていました。

そんな名曲が明後日、東京でも鈴木雅明氏の指揮で演奏されます。

J. S. バッハ:教会カンタータ・シリーズ vol.73
ルター500プロジェクトⅤ [最終回]

宗教改革記念日向けのカンタータということもあり、宗教改革500年の今年を逃すと、しばらくプログラムに掛からなくかも知れません。この機に是非実演で聴かれることをおすすめします。