ハルモニウム

ハルモニウム

皆さんはハルモニウムという楽器をご存知ですか?

小学校の教室にあった足踏みオルガン、あれのずっと高級かつ大型のバージョンと思って頂ければと思うのですが、19世紀のヨーロッパで大流行して、フランクやリストなどがたくさん曲を残しています。

また、オペラにもドヴォルジャークやリヒャルト・シュトラウスなどがしばしば用いていたのですが、ストップによる音色変化に加え、風圧による音量変化をかなり自由に付けられるため、f, p, クレッシェンドなどの指示が多いのが特徴です。

現在では新たな楽器は作られておらず、当時の楽器を修復するのが一般的です。

無限琴日記(修復工房の作業のレポート)

実は、先日まで読売日本交響楽団員だったコントラバス奏者の西澤誠治さんの奥様、西澤央子さん(上記動画の演奏者)がすっかりこの楽器に魅せられ、なんと個人で購入・修復依頼されたということで、来る8月にお披露目となるコンサートがあります:

アンサンブル・ヴァガボンズ

下野竜也さんの指揮による、マーラー《大地の歌》のシェーンベルク編曲室内楽版という超レアなメインプログラムですが、こちらでもハルモニウムが大活躍します。音楽史的にも大変貴重なこの演奏会、是非足をお運びのうえ、その不思議な音色を体験下さい。